
タバコは百害あって一利なし。
吸わない人からしたら、煙い、臭いで嫌がられるタバコの喫煙ですが、喫煙者からとってみたら、それは命より大事な、そして至福のひとときです。正直、休憩しててもタバコを吸わないと休憩した気がしないのではないでしょうか?
「家でタバコ吸うのやめてよ〜」と言っても「やめられる訳ないだろ〜」と返され、時にはそれで喧嘩になってしまう事もあるかと思います。
でも、元々吸わない人には分からないんですよ、喫煙者がタバコが吸いたいときに吸えない辛さを!!
でも、吸ってる人にも分からないんですよ、タバコを吸わない人が、タバコを吸わない事でどんだけタバコを吸ってる以上にリラックスしているかを。
そこで、両方を体験してる僕が、喫煙者の禁煙がどれだけ辛いかが分かるものを書いてみようと思います。これを読めば、きっと禁煙という行為の理解が深まるでしょう。
そして、いつの日か禁煙というすばらしい決断をした時には、ぜひ優しく支えてあげてください。喫煙者にとっての禁煙は、清水の舞台から飛び降りるくらいのすごい決断なんですから!
題して、「愛する人にタバコをやめて欲しいあなたへ! 小説 これが禁煙の辛さだ!!」
はじまりはじまり〜☆
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「う……痛てて」
俺は全身の痛みを感じて、目を覚ました。辺りは白い靄、焼け焦げた匂いが鼻につく。
手足を見る、何かで切ったのか所々で出血している。今が異常な事態だという事をすぐに察知した。五体満足で生きているというのがせめてもの救いか。
「ここはどこだ?」
何故こうなってしまったかを思い出さなくてはいけない。俺は辺りを見た。壊れた計器類が並んでいる。どうやら俺は宇宙船のコックピットの中にいるらしい。
段々と思い出してきた。俺はフリーの運び屋で、今はアンドロメダからアルデバラン星へ荷物を運んでいる所だった。その時に宇宙海賊に追われて近くの星に不時着したんだ。
今回の案件は最初からきな臭い匂いはしたんだ。金払いの良さで今回の仕事を引き受けたのが運のツキだったか。
「くそ、まだこの船のローンも残ってるんだぞ!」
俺は独りごちた、だが、この状況。船のローンより自分の命の保証を最優先しなければいけない。
とにかく、現状を把握しなければ。俺は相棒のピーワンを探した。
『ココニイマス、ゴシュジンサマ』
散らかったコクピットの奥から、聞き慣れた電子ボイスが聞こえる。よかった、無事だったか。
ピーワンはマジックアームを器用に使い、衝撃で物が散らかってしまった通路から通れる場所を確保しながらこちらにやってきた。こいつは、宇宙船の操縦から、炊事、洗濯、俺の話し相手まで何でも出来る優れものだ。正直、こいつがいれば結婚しなくてもいいんじゃないかと思うくらいだ。
「ピーワン、ちょっと外の様子を見てきてくれないか? ついでに大気の安全性のチェックと土、植物のサンプルを頼む」
『ワカリマシタ、ゴシュジンサマ』
ピーワンはそう答えると、反転して奥に消えていった。俺はその間パネルを操作し、飛べるかどうかを確認する。しかし、一縷の望みは、すぐに絶望へとかわった。
「こりゃ、直すのも難しそうだな…」
あまりの惨状に、深いため息をつく。俺の悪運もここまでか。そのときピーワンが戻ってきた。俺はピーワンから外の様子を詳しく聞いた。
どうやら、大気は安定していて良好、人間が出ても問題ない場所のようだ。しかも水と植物もあり、この分だと知的生物、はたまた文明も期待できそうだという事だった。俺はその知らせにほっとした。文明があれば戻る方法も見つかるかもしれない。
俺は立ち上がった、よし、ひとまず辺りを探索しよう。そうと決まれば行動だ。探索用の小型機は大破して動かなくなっていたが、バギーが何とか動く状態にあった。
俺は、食料と水、それに護身用の武器を詰め、外に出た。分からない場所で、この量は心許ないが、まあ致し方ない。
出て少しした時、ふとふと俺の中で懐かしさを感じているのに気づいた。この感情の大元を探る。
そういえば、どこか地球のサバンナに似ているな。
所々違和感があるが、俺の小さい頃の記憶と照合しても、かなり似ている。あれから地球の暦で20年くらい経つか。
ん、あれは?
……
続きます!! 続きはこちらのページから
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